[長井] 板蕎麦の名店 そばきり八寸で常陸秋そばを楽しむ

<青春18切符>なるものがある。これは11,850円という価格(2018年現在)で、5回分(もしくは5人分)使える代物である。これを使うとその日は在来線の電車に乗り放題になるので、どこまででも行けてしまうのである。まさに夢のような切符だ。

 

ある人は言う、「社会人なのだから新幹線代くらい払え」と。

ある人は言う、「金で時間を買え」と。

 

これにはある大事な視点が抜けている。金で買った貴重な時間を何に使うかが大事で、大抵の場合は家でゴロゴロしているかテレビでも見ながら無駄遣いをしているのだろう。僕は読書が好きなので、どうやって読書の時間を捻出するか、それこそ秒単位で隙間時間を探しながら日々考えているのだが、青春18切符はこれの一つの答えでもある。8時間移動することで、8時間読書の時間を確保する。僕は、新幹線のチケットだけが時間を買う唯一の方法ではないと思う。

 

という訳で前置きが長くなったが、このお盆休みは僕も青春18切符を使って、色々な場所に移動して素敵な体験をしてきた。まずは山形県の南部、長野市だ。

 

 

山形県長井市

山形県の南部に位置する長井市は最上川発祥の地だ。(最上川がここで生まれたという訳ではなく、最上川の源流がここだという意味だ。)山形県長井市は、この川のおかげで古くから商業で発展してきた歴史がある。

また山形県と言えば上杉鷹山。長井市も米沢藩の一部として上杉鷹山の政策のもと発展を遂げてきた(はずだ)。少し話が広がりそうになってしまったので、話を元に戻そう。今日は山形県長井市。ここはなんといっても名物の板蕎麦(いたそば)だ。今回は板蕎麦を紹介する。

 

 

名物・板蕎麦

一般に板蕎麦という言い方は馴染みがないかもしれない。それもそのはず、板蕎麦は山形県のこの辺りでのみ食べられる蕎麦で、東京ではなかなか食べられない。板蕎麦は、その名の通り板(というか実際には木箱の中にザルが引いてある)に乗っており、なんといっても量が多い。普通の盛り蕎麦と比べると倍以上あるんじゃないかと思う。蕎麦自体は東京の江戸蕎麦と比べると、硬く、太く、食べ応えもある。そのため喉で味わう蕎麦ではなく、噛んで味わう蕎麦である。

そんな板蕎麦の名店で今回紹介するのは、そばきり八寸だ。

 

そばきり八寸
住所:〒992-0852 山形県西置賜郡白鷹町浅立3589
電話:0238-85-1083

 

お料理について

やっぱり蕎麦には日本酒しかありえない、と言いたいところだがこのお店は電車でアクセスできないため車での移動だ。つまり今回は飲めなかった。その代わりに今回は蕎麦以外の一品料理をいろいろと頼んだので、まずはそちらから紹介する。

これは前菜。料理の注文を取った後に「食べてください。」とすぐ出してくれた。どれも美味しかったけれど、特にかぼちゃが丁寧に煮てあっておいしかった。

 

 

そしてまず出てきたのはこれ。ちょうど行ったのがお盆の季節だったので、うす皮丸なす漬けを頂いた。とても美味しかったのだが、地元の人に聞いたら、今年は値段も高く皮も例年より厚いとのこと。それでも美味しく頂けた。目を引くような青色が鮮やかで、とても自然のものとは思えない。こんなナスがあるなんて驚きだ。

 

 

そしてゲソ天。こちらも山形の名物である。シンプルに塩でいただいた。衣が軽く付けられたゲソは、塩で本来の味が引き立ち、酒の肴としてではなく、蕎麦の前の一品料理としても楽しめた。

 

 

そしてニシン。甘すぎず煮てあり、味が十分にしみ込んでいた。誰が見つけたのか知らないが、そばにはニシンはとても合う。ニシンを肴に日本酒でしばらく飲んで、それから蕎麦というのは最高の贅沢だ。(何度も言う、今日は飲めない)

 

 

 

これが、板蕎麦だ!

さて、そろそろ一品料理はおしまいで、蕎麦の時間だ。この日は、山形県羽黒産の常陸秋蕎麦(ひたちあきそば)。ふつう蕎麦屋に行っても蕎麦の品種までは書いていないと思うが、ここのそばきり八寸ではちゃんと明記してあってその強い蕎麦に対するこだわりがうかがえる。

僕は詳しくないのだが、隣の蕎麦通らしきおじさんが、いろいろ薀蓄を教えてくれた。

 

 

そしてこれがその山形県羽黒産の常陸秋蕎麦を使った板蕎麦だ。とにかくでかい。なんというか、田舎蕎麦のように黒く乱雑ではなく、それでもしっかりコシがある。丁寧な蕎麦だ。羽黒産の常陸秋そばの香りを楽しめるまでに僕の鼻と喉はまだ発達していないが、とても美味しいそばだった。

 

 

ちなみに妻は天せいろ。天せいろのてんぷらは、ゲソ天と同じく丁寧な天ぷらで、美味しかった(らしい)。せいろ蕎麦と板蕎麦は何が違うんだろうと思たけど、たぶん違いは量だと思う。僕は、せっかく蕎麦屋に来たら量の多い板蕎麦を味わってほしいと思う。

 

 

以上がそばきり八寸の紹介だ。ここはアクセスが難しいが、車があれば近くの道の駅にも立ち寄れるし、長井市はいい場所がたくさんある。(酒もうまい)時間をかけてゆっくり回りたい町だ。

これはそばきり八寸の目の前から撮った写真。正真正銘の田舎の道だ。素敵な蕎麦はこういうところから生まれるらしい。さて、青春18切符の有効期限は限られている。もっと色々な場所をめぐりたい。

 

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