絶品!週末に白ワインを飲みながら作るポルチーニ茸のリゾット

シンガポールで、中国のお粥を食べたときは衝撃だった。日本のお粥しか知らなかった僕は、お粥=病気になったときに食べる、味のないドロドロしたお米というイメージしかなかった。だから沢木耕太郎が深夜特急の中で、シンガポールで食べられる魚の切り身が乗ったお粥が美味しいと言っていても、僕には全くイメージが出来なかった。それが、自分がシンガポールに行ける年齢になり、実際に食べてみたら衝撃を受けた。中国のお粥は何て美味しいのだろうと思った。

 

フィリピンで、イカ墨のパエリアを食べたときも衝撃だった。そもそもイカスミに味があるなんて思ってなかった。ガーリックとイカスミとレモンが、これ程までにマッチすることを知らなかった。スペインにはまだ行ったことがないけれど、スペイン領だったセブ島で食べたのだから、まぁ半分本場みたいなものだろう。まだまだ世の中に美味しいパエリアはあるのだろうけれど、あのパエリアは絶品だった。

 

最後に、自分で作ったポルチーニ茸のリゾットを食べたときも衝撃だった。ポルチーニ茸のエキスとブイヨンを完全に吸ったお米がチーズと完全にマッチし、コメの一粒一粒が、体積のそれ以上に濃厚な味わいを持っている。手前味噌だが、このリゾットは衝撃過ぎた。それ以来、我が家には乾燥のポルチーニ茸を常備し、パスタとリゾットを繰り返すことになっているのだが、今日は、その絶品ポルチーニ茸のリゾットの作り方を伝授したいと思う。

 

材料

スーパーで買ってくるものはこんな感じだ。

まずは野菜類。ニンニクを3かけくらい。玉ねぎを半分。そして適当にキノコ類だ。エリンギでもいいし、普通のマッシュルームでも、ブラウンマッシュルームでも、何でもいい。スーパーでおいしそうなキノコをゲットしよう。量はそれほどいらないのだけど、この日はこのサイズのブラウンマッシュルームを5個くらい使った。

 

そして乾物類。右にある物体がポルチーニ茸。我が家は乾燥のものを常備している。輸入食品店等に行けば、真空パックされているものが売っていると思う。イタリアではものすごい大量に入って、それも安価に売っているが、使い切れない。真空パックのものがいいと思う。

あとは、イタリアンパセリ。うちは大量にかって冷凍しておくが、フレッシュな(生の)モノがあればそれに越したことはない。もし何もなかったら、乾燥のものでもよい。

そして、野菜スープの素。コンソメスープの素でもブイヨンでもよいが、この日はたまたま茅乃舎の野菜だしの素を友人からもらったばかりだったので、それを使った。

 

最後に乳製品。つまり、バターとチーズだ。これらはリゾットの味を決定づけるので、油断は禁物だ。決してマーガリンは使ってはいけないし、とろけるチーズは使っては行けない。ちゃんとバターと、パルミジャーノレジャーノを使おう。バターは無塩を買っておけば塩を足すことでどんな料理にも使えるし、パルミジャーノレジャーノは1ブロック買っておくと、ワインを飲み始めた時に、軽くカットしてカッコ良くチーズが楽しめる。料理にも万能に使えるし、一石二鳥だ。是非常備して置くことをおススメする。

 

あとは写真を取り忘れたけれど、米。これももちろん必要だ。1合半から2合くらいが丁度いいと思う。

 

 

下準備

フライパンに火を入れる前に、下準備をしていく。週末の昼間に料理を楽しむポイントは、<焦らない>という事だ。料理自体を楽しむために、準備をちゃんとする。まずは主役のポルチーニ。これを適当にとって、適当な量のお湯で戻す。

 

このスープが大事で、これがリゾットの味になる。あとでポルチーニ茸を取りだした後、ここに顆粒の野菜スープのもとを溶かして、お米に混ぜていく。

 

次にチーズを削る。と言いつつ、料理中にチビチビと飲むワインの準備をする。この工程が一番楽しい。チーズの匂いとともにワインを飲む。チーズを削る前に、切って、チーズを実際に味わいながらワインを飲む。ナッツやドライフルーツと一緒にチーズを置くと、もう完璧。そこはもう、まるでバーだ。

あまりこの工程に長くいすぎると、目的のリゾットを作る事を忘れてしまうので、注意が必要だ。ちなみにパルミジャーノレジャーノにハチミツをかけると、とても幸せな気分になるので、是非試して頂きたい。

 

ワインを削りながら、僕は考えた。

週末の昼間に、白ワインを飲みながら、リゾットを作るとき、どんな音楽を聞けばいいのだろうと。

その答えは、徳永英明だった。

 

 

あまり飲み過ぎると、包丁を握ったときに手を切ってしまうので、ほどほどにして、野菜を切る。僕は今回、我慢できずに順番を間違えてしまったが、本当は先に切ってからワインの栓を開けるべきだ。

玉ねぎ半分、マッシュルームを5個程度、ニンニク3かけくらい、を1mm角程度に切る。ポルチーニも同じくらいに切っていいと思うが、主役なので少し大きめの1cm位に切っておいた。大きさはお好きに。あと、ポルチーニの戻し汁には野菜スープのもとを溶かしておく。結構濃い目の味付けにして問題ない。

 

火を入れよう!

ここから本格的に料理が始まる。まずはコンロに火を入れ、バターを溶かす。バターは勇気を持って多めに入れる。僕は今回1パックの4分の1にあたる3cmくらいを使った。多分、バターは多めに入れても問題ないと思う。実際、フレンチやイタリアンのシェフはかなりのバターを使っている。僕の友人シェフも、キッチンで料理をしているのを見ていたら、バターをポイポイ入れていた。それに、包丁で切って分量をみながらいれるのではなく、手でちぎりながら適当にポイポイ入れていた。その時、バターは使ったもん勝ちだという事を知った。このような理由で(理由になってないが)バターは入れまくろう。ちなみに、あとで追いバターをするタイミングがあるので、全部は使わないように。

 

バターが解けたらニンニクを炒める。ニンニクが焼きあがるタイミングが分からない人は、前回の投稿(凄腕シェフ直伝!しらすと小松菜のパスタ~美味しいパスタ作ったお前~)を見て頂けたらいいと思う。そこには完璧なタイミングが乗っている。

 

お腹がグーッとなったら、タマネギを入れよう。そして炒めていく。

 

玉ねぎの次は、キノコを入れる。

 

ある程度の火が通ったら、米を入れる。研いでいない、つまり水につけていない乾燥した米だ。

そして生の米にバターを吸わせていく。この段階でバターが残っていなかった人は、最初に入れる量が少なかったことを反省し、ここらで一度追いバターをしよう。追いバターの追加分は、手でちぎると、プロ的な雰囲気が出る。

 

入れ忘れてはいけないのが、ポルチーニ茸。米の前に入れても良いと思うが、何となく僕は後に入れた。忘れずに混ぜていく。

 

スープを入れた後は、あまり混ぜられないので、この段階でひたすら混ぜる。満足のいくまで混ぜる。

 

いい感じに米がコーティングされて、良い雰囲気になって来たら、ポルチーニの出汁で作った特製野菜スープのもとを入れる。まずは米が全部隠れない程度(500ccくらい)入れてみる。

 

この状態でしばらく弱火で待機する。ぐつぐつなっているのを見ながら、白ワインを飲もう。

だんだんと乾燥したり、米が水分をすったりして、とにかく水分がなくなってくる。そうしたら、まだ残っている野菜スープを入れて軽くかき混ぜる。経験上、ずっとかき混ぜるのはよして、白ワインを飲む方に徹した方が良いと思う。

 

さぁ、最終段階。最初に野菜スープを入れてから15分くらいたてばよいと思う。最後に手でちぎって追いバターをしたら、パルミジャーノレジャーノを入れる。最後の仕上げのバターと、チーズで、もうリゾットは90パーセントくらい完成している。

 

塩で味を整えたら、イタパセ(イタリアンパセリ)もいれて見た目も良くしていく。乾燥のローズマリーなんかでもいいと思う。

 

お皿に盛ったら、完成。これが、絶品ポルチーニ茸のリゾットだ。

 

如何だろう?自分で言うのもなんだが、このレシピはかなりすごいと思う。プロの味がする。そもそもリゾットを食べる機会がそんなにない日本人だからなのか、もしそうだとしたらかなりカッコ悪いが、とにかくこのリゾットはすごい。うまい。本場の人に食べてもらったことはないけれど、多分負けていないと思う。是非作ってみてほしい。

 

おまけ

トリュフが混ざったお塩がある人は是非、仕上げに使って見てほしい。これで一気に高級な味になる。

 

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