ボロネーゼ ゆっくりしたいウィークエンドは、読書をしながらパスタを作る

パスタの作り方を語る事がカッコイイと思ったのは、伊丹十三のエッセイに依るところが大きい。

あの伝説的エッセイであるヨーロッパ退屈日記には、スパゲッティとは何かが明確に記されている。

 

つまり、スパゲティというのは、白くて、熱くて、つるつるして、歯ごたえがあって、ピカピカしたものなのです。

 

この感覚を自分のものにするため、ことあるごとに週末はパスタを作っている。するとどうか。週末になるとパスタを作ることがだんだんと楽しくなり、自分のうんちくを語り始める。伊丹十三に近づいていく。

今日はとっておきのボロネーゼの作り方、つまりはとっておきの週末の過ごし方を紹介する。

 

最低限必要な道具

何を始めるにもまず、これがないと始まらないというものがある。今回の場合、それはずばり、スピーカーと本だ。

スマートフォンのスピーカーでは十分でないし、Kindleの本では雰囲気が出ない。

僕も本を読むときはほぼ95%がKindleだが、ずばり、料理の合間には紙媒体の本が必要だ。まずは、これだけそろえよう。

 

買い物に行こう

スピーカーと本があったところで、材料がなければ始まらない。スピーカーと本の準備が出来たら、近所のスーパーに材料を買いに行こう。何も気取ったところに行く必要なんてなく、一番近いスーパーに、一番朝早く行けば、それだけでいい。週末を長く楽しめることが重要なのだ。

野菜

買うものをざっと説明すると、まずは野菜。ニンジンにタマネギ、セロリにニンニク、必要な野菜はたったこれだけだ。

肉は牛肉でも合挽でもよいけれど、たっぷり1kg用意しておこう。ここで量をケチると、最高のボロネーゼは作れない。

調味料

必要なのは、粉末のバジルとオレガノ。それにホールのローレルだ。家にあればよいのだけれど、無ければ買おう。決して高いものはいらないので、スーパーに売っているものを買おう。気取る必要なんて何もない。

バターとチーズ

最後に、バターとチーズを用意しよう。これらは脇役ではなく、完全な主役。パスタにおいて絶対にチーズは外すことが出来ない。ちゃんとブロックのパルミジャーノレッジャーノを買って、準備しておこう。パルミジャーノレッジャーノはブロックでも食べられるし、冷蔵庫に常備しておいた方がいい。この日はちょうど切らしていて、スーパーに買いに行ったのだが、小さくカットされているものしかなかった。それでも、変なとろけるチーズみたいなものよりはいい。

当然のことながら、バターとマーガリンは完全に別ものなので、注意。

 

家に帰ってきたら音楽をセットしよう

買い物から帰って来たら、下準備の前にやることがある。それは音楽のセッティングだ。料理の味は80%以上がここで決まるといっても過言ではない。選曲はしっかりしよう。

ちなみにこの日のBGMはPete Rockのクラシックなアルバム。当然のことながらパスタの出来は、スモーキーでクラシックなモノとなった。

ダサい音楽を聞きながら料理をすると、ダサい料理になるので、ここは念には念を入れよう。

 

下準備をしよう

音楽がセット出来たら、気持ちも乗ってくる。野菜のカットへ移行する前に、まずは肉に塩と胡椒を振って、気持ちを高めておこう。ボロネーゼの主役は肉だ。拝む気持ちで塩と胡椒を振ろう。

ここまで準備が出来たら、ようやく料理らしい料理に入る。

早速、野菜を切り始めて行こう。

野菜を切るうえで特別なテクニックは何もいらない。四角くなればいい。

ここでひとつTipsを。玉ねぎを切るときのゴーグルについてだ。是非ともメイドインイタリーのものを選びたい。食材は近所のスーパーで地産地消でいいが、ゴーグルはそうはいかない。僕はAqua SphereというメーカーのKAIMANというモデルを使っている。これはレンズが広く、左右まで見られるので、トライアスロンの選手たちにも人気のモデルだ。たかが玉ねぎを切るだけかもしれないけれども、決して100円ショップで買ったようなゴーグルを使わないように。

Pete Rockを聞きながら野菜を刻んでいると、気づくと完成している。こんな感じだ。別に分ける必要もないのだけど、切った食材をそれぞれ分けておくと、美しいし、気持ちがさらに乗ってくる。

 

火を使い始める前に。。。

野菜を切ることが終わったら、もう包丁やまな板は使わない。早速洗ってしまおう。実はこのタイミングで洗うのは、非常に大切だ。

なぜなら、ワインを飲むからだ。ワインは結局余る。

どうせなら、音楽もかかっているし、ワインを飲もう。ワインはなんでもいいのだけど、ちゃんと飲む事も考慮して買わなければならない。この日は500円のチリワインだけど、ちゃんとカベルネソーヴィニヨンを選んだ。赤ワインはカベルネソーヴィニヨンさえ選んでおけば、大抵外さない。

ただし、もしこのあとデートの予定がある場合は、残念ながらワインを飲む事は我慢しよう。会った瞬間すでに酒臭いのは、ドン引きを通り越して、もう帰りたくなる。大人としてのエチケットは心がけよう。

 

ガスコンロに火を入れて、肉と野菜に火を入れよう。

ワイン片手に、コンロに火をつければ、きっと君の首は縦に揺れているはずだ。もしかしたら音楽を口ずさんでいるかもしれない。そうなったらもう、肉と野菜に火を入れる準備はできたと言っていい。

オリーブオイルは適当にひく。決して大さじなんかで測ったらダメだ。足りなかったら足せばいいのだし、たとえ多かったとしても、まずくなることはない。音楽に身をゆだねながら適当にひくのがコツだ。

油が温まり、鍋からうっすらとけむりが見えて来たら、焼いてOKの合図だ。このタイミングをミスって、脂を温め過ぎてしまうと、大きな音とともに鍋から水がはじけ飛び、火事になんじゃないかって位の騒ぎになるから要注意だ。

ニンニク、ニンジン、セロリ、タマネギの順に炒めていく。

徐々に。

徐々に。

徐々に。

野菜を炒めていく。

野菜を炒め過ぎてしまうことはないと思うけれども、しんなりしてきたら、肉を炒め始める合図だ。

ここからは二刀流で行くので忙しくなる。

空のフライパンに適当にオリーブオイルを引いて、肉を焼く。

なぜ肉を焼くか。いらない脂を落とすためである。かなり肉汁が出て、もったいない気がするかもしれないが、これは単なるデブのもとで、美味しくもなんともない。ガンガン肉を焼いて、ガンガン肉汁を捨てよう。

こんな感じに、肉汁レスの状態まで焼いて行く。

その間も、野菜が入った鍋にも目を光らせる。

肉汁が全て出たなと思ったタイミングで、肉を鍋へと移行していく。

肉を入れては、混ぜる。

1kgの肉はかなりの量だが、問題ない。ガンガン焼こう。

全ての肉が鍋に移行した頃には、だんだんとボロネーゼに近づいてくる。

ちなみにここで、もうひとつTips。肉を焼くと、最後に、肉のカスや油が少し残る。

ここにワインをちょっと垂らして、ちょっと火にかける。これをワインごと鍋の方にいれる。そうすることで、フライパンも綺麗になって、洗いものも楽になるし、なにより肉のうまみが鍋に入る事になる。これはマストでやろう。

さらに、ボトル半分くらいのワインを鍋に入れる。ここまでにワインを飲み過ぎてしまった人は、もしかしてワインがあまり残っていないかもしれない。ちょうど半分くらい残るようなペースで、ここまでに飲むのが丁度いい。

今までの経験から、半分飲んで、半分鍋に入れる位がちょうどいい。

どぼ

ワインを入れると、こんな感じで肉がワイン色になる。とても美しい色だ。

そうしたら、鍋の中のワインがなくなるまで煮込もう。

その間に、コーヒー豆を引くなどして、読書の準備に入る。

ワインがなくなったら、トマトとスパイスを入れる。トマト缶は2缶がベスト。スパイスはオレガノ、バジル、ローレルが基本だが、別に正解はない。自分で調整しながら入れたらいいと思う。何事も試行錯誤なのだ。

この状態で1時間位煮る。

 

キッチンに椅子を持ち込んで、読書をしよう

さて、鍋にトマトとスパイスが入ったら、読書開始の合図だ。キッチンにスツール等を持ちこんで、読書を開始しよう。だが、完全なノールックはやめた方がいい。たまにかき混ぜて、焦げ付かないように監視する必要がある。

だいたい1時間くらいだろうか。鍋からのいい香りに空腹が限界に近づく。そしたら本を閉じて、ランチの時間だ。

もし、本をもっと読みたいが、水分がなくなってしまった場合、水を足そう。そうすればもっと本が読める。間違っても、本を読みたいのに、水分がなくなってしまったからという理由で料理を再開してはならない。全ては自分でコントロールすべきなのだ。

 

最終仕上げ。パスタを茹でよう。

読書もキリが良いところまで進み、空腹に我慢できなくなったら、それはパスタを茹で始める合図だ。

だがその前に、バター、チーズも用意しておこう。分量は適当だ。

パスタは、ソースを鍋で煮込んでいる間に、隣でゆでる。

アルデンテちょい前で水を切ったら、フライパンにバターを溶かそう。ソースの最終仕上げに入る。

バターが溶けたら、隣の鍋からソースをフライパンに移そう。お玉1パイで1人分だ。このタイミングが、実はかなり重要。バターが溶けて、焦げ始めると、かなり良い香りがしてくる。当然パスタもうまくなる。ただし、バターは油なので、ソースを入れるときに結構バチバチなって怖い。ソース移行のタイミングは、自分のタイミングで行こう。度胸だ試される。

ソースにパスタが絡んだら、パスタを絡めて。

チーズを削る。

 

さぁ、ランチの時間だ。

ここまで、音楽を聞きながら、ワインを飲んで、読書も進んで。もう最高の週末になった気しかしない。

その結果出来上がったのが、こんな最高なパスタなのだから、もうこの週末はもらったようなものだ。存分にパスタを楽しもう。もし塩加減が足りなかったら、今から塩を振ればいい。もともと分量なんて適当にやっているのだから、毎回同じ味になる筈がない。最後の塩加減で、微調整することが重要だ。

 

※ 今回は1kgの肉を使っただけあって、鍋の中にはまだまだソースが残っている。これらはお玉1パイで1人分。ジップロックにお玉1パイずつ入れて冷凍しておけば、いつでも最高のボロネーゼが作れるということになる。

 

さて、どうだったろうか?

今回は自分なりの料理をレシビにしてみたが、これをもとに料理を再現できるのか甚だ疑問だ。しかし、この記事に書いてある事を実践することで、最高の週末をおくることが出来ることは約束する。難しいようで簡単なので、ぜひ試してもらいたい。

 

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